" alt="">概要
モンテカルロシミュレーションのような、ランダムサンプリングを用いた計算は高エネルギー物理の研究に不可欠である。量子コンピュータは、ある系を測定することでその終状態が作る分布からランダムにサンプリングすることが可能なため、確率分布を自然にエンコードすることができる。我々は、高エネルギー物理での事象生成シミュレーションに着目し、古典計算に対する量子モンテカルロ計算の優位性の研究を行っている。
研究
量子コンピュータで素粒子物理シミュレーションを行い、生成した終状態からサンプリングすることが究極のゴールではあるが、計算に対する要求が桁違いに高く現実的ではない。そこで、その問題を回避する短期的なアプローチとして、古典的に計算した（規格化されていない）散乱断面積を量子状態にエンコードしてサンプリングすることで、位相空間積分を行わずに、直接断面積を確率分布に変換する手法の研究を行っている。この手法の実現を目指し、古典データを量子状態にエンコードする手法（状態生成）について検討を進めている。
