筑波大学 数理物質系物理学域の曽根 和樹 助教(研究当時:東京大学 大学院工学系研究科物理工学専攻 大学院生)、東京大学 大学院工学系研究科 物理工学専攻の江澤 雅彦 講師、ゴン・ゾンピン 准教授、澤田 太郎 大学院生、沙川 貴大 教授、および同大学 素粒子物理国際研究センターの吉岡 信行 准教授(研究当時:大学院工学系研究科 物理工学専攻 助教)らによる研究グループは、非線形なトポロジカル物質を理論的に解析することで、それがトポロジカル相からカオスへの転移を起こすことを明らかにしました。このカオスへの転移は、バルクエッジ対応と呼ばれるトポロジカル物質の基本原理の破れを非線形系で引き起こします。本研究は、これまで主に線形系で研究されてきたトポロジカル物質の理論を非線形系へ拡張するための手法として、力学系理論と組み合わせた理論的枠組みを提案しました。さらに今後、本研究で開発した理論的手法を用いることで、トポロジーやカオスの効果を活用した非線形デバイスの設計につながることが期待されます。
本研究成果は、2025年1月29日(英国時間)に英国科学誌「Nature Communications」のオンライン版に掲載されました。
詳細は以下を御覧ください:
https://www.t.u-tokyo.ac.jp/press/pr2025-01-30-001